ワヤンももたろう、大成功!泉南市立東小学校

小学校で行う、ガムランと影絵芝居のワークショップ

大阪府泉南市の東小学校4年生12名と行う、ジャワ芸能ワークショップは、11月上旬にスタート。
そこから週に一度私たちが通い、最終日となる11月18日には、全校生徒の前で、4年生が発表を行うというものでした。
この企画は、関西・大阪21世紀協会による「文化芸術による次世代育成プログラム」の一環です。
北摂茨木市から、近畿道・阪和道をぐんぐん南へ、関西空港も通り越せば、泉南市へ入ります。
山々に囲まれた美しい東小学校に到着。
全3回のワークショップで、東小学校4年生と、ガムランとワヤンによる影絵「ももたろう」の上演に取り組むことになりました。

5,6時間目x3週  こどもたちと一緒に作る、貴重な時間

初日の1回目は、ハナジョスの自己紹介をかねたミニ演奏会ののちに、
自由にガムランや影絵人形で遊んでもらう時間を。
そして、最終日には舞台に上がることをみんなと確認し、ガムランと影絵芝居、どちらを担当するかを決めました。
影絵芝居でワヤンを操ることになった人たちは、まず「ももたろう」の台本作り、配役、そしてセリフの読み合わせ。ガムランを演奏することになった人は、好きな楽器に座って、音を出すところから練習がスタート。
2回目、ガムランの方は、オリジナル曲と歌詞も作り、4種類の雰囲気の違う曲をレパートリーにもったところで、台本を読み込み、その4種の曲を台本の中に差し込んでいく。
6時間目にガムランとワヤンを、ざっくりと合わせてみる。もちろんまだまだ、お互い確認しながらといったところなので、たどたどしい。この状況に、子どもたちは少し不安を感じたようにも思えた
来週発表なの?!できるの?!
という気持ちがわいてきたのかもしれません。でもね、できるんです!

企画者、実施者、学校、先生、教育委員会、地域の方々、マスメディアいくつもの大人の力が結集 ーすべてはこどもたちの学びのためにー

さて、
3回目、一週間ぶりに再会したみんなの顔には、自信とわくわくが見え、一安心。これで大丈夫。
子どもたちがこんな表情になっているのは、生徒たちを支え、応援する先生たちのお力があったことでしょう。
泉南市教育委員会が許可してくださり、生徒一人ずつの端末にインストールされたガムランアプリも、
そのプロセスに役立ったはずです。アプリ、すごいぞ!
5時間目で通し稽古をして、みんなが気になったシーンをさらにもう一度。
6時間目になる前に、全校生徒の皆さんが移動してくる、ということだったので、練習を早めに切り上げ、衣装を身につける。
ここでまた数段、みんなのテンションがギアチェンしたのが見て取れて、面白かった。
衣装の力もすごい!
さて、本番は、4年生みんなによる、インドネシア紹介からスタート。
私がワークショップ初日に4年生に対して行ったインドネシア紹介が基になっている、とは思えない、それより格段に素晴らしい仕上がり。シンプルにわかりやすく、そして大事なところを押さえたインドネシア紹介になっていて、みんなにもよく伝わったと思う!からの「ももたろう」上演。
全校生徒のみんながええお客さんで、やんややんや盛り上がるものだから、
4年生、どんどん気持ちよくなったのか、練習では決して見せなかったパフォーマンスを発揮、そうするとさらにウケるので、相乗効果で、嘘でしょ!というほどやり手なパフォーマーへと、上演中に変貌を遂げていった・・・。
ガムラン隊も、今まで静かなタイプと思っていた人が、楽団メンバーに次の指示を出したり、段取り怪し目の私に教えてくれたりと、あれ、いつの間にか引っ張ってくれてる!という感動も。安定の演奏。さらにぶっつけでローフィの太鼓が入ったのだが、その太鼓のノリにみんなが心地よく乗ってるのがまたすごい。確実に、演奏に活力が増していた。
当然ながら、大きな拍手の中、上演が終了。
授業終了後も、他の学年の皆さんが舞台裏に来て、楽器やワヤンで楽しみつつ、
よかったでーツッコミどころ満載やしなぁ、自分たちもやりたいわぁなどといった感想を述べてくれた。
終演後の体育館が盛り上がりすぎて、
取材の音響に支障が出るほど。
そう、この日は、J:COMとラジオ大阪の取材が入っていたのでした。

上演に成功した高揚感の中で、インタビューに応える

満ち足りた様子で終演を迎えた4年生は、他の生徒たちが教室へ戻り、静かになった体育館で、その取材を受けるのでありました。
自信に溢れた様子で、自分たちの演じたものについて取材に答える様子は、
頼もしく、かっこよく、かわいくて、大人たちは頬が緩みっぱなしでありました。先生が嬉しそうにタブレットで写真を撮っていた。生徒の成長を直近で見れる教師の醍醐味は、こういう時なのかしらなんて勝手に思って、私まで嬉しい。
「うまくいった」「あんなにウケるとは正直思っていなかった」「楽しかった」「インドネシアいってみたい」「別にそういうわけではなく」といったいろんなストレートな感想をたくさん聞けた。私は、ワークショップが「発表ありき」とは思っていないけれど、今回のように素晴らしい発表ができて、さらにそれを振り返り自らの言葉で語る「取材」といった機会まで加わった、今回のワークショップ内容は、大変充実したものであったという思いに包まれ、嬉しく楽しい気持ちになったのでした。
21世紀協会の皆さんには、素敵な企画にハナジョスを派遣してくださり、感謝です。こんな活動を、地道に、続けていきたいと改めて思います。
コーナー最後には、12/12に大阪市肥後橋で開催される、エスニックナイトのお知らせも、テロップ入りで差し込んでくださいました。
J:COMさんありがとうございました!
エスニックナイトの詳細ページはこちら→ https://hanajoss.net/2021/11/27/ethnicnight2021/
また、同じ日に取材をしてくださったラジオ大阪さんも、みんなにインタビュー。尋ね方がとても上手だなぁと、
尋ねられる度に、堂々と応えるようになっていく子どもたちを見て、感じました。
この日、子どもたちは、大声援を浴びた上演に続き、映像と音声、2種類のインタビューを
受けるという、貴重な経験ができました。
ラジオ大阪での放送は、12月7日です。
インターネット・スマホアプリradikoでは放送日以降いつでも聞くことができます♪

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