ジャワの暮らし21

2012/12/25 過去のブログ(エキサイトブログ)より

今日は、タンプンガンという村でジャティランが行われました。
こどもの誕生から5日目(ジャワ歴五曜の一週間にあたる)を記念してのことでした。
ジャティランというのは、ジャワの伝統芸能の1つです。


馬の人形にまたがって、10人前後の男性が踊ります。音楽は、
ブンデと呼ばれる楽器(クンプールの小さいの)、クンダン、トゥルバン(アラブの太鼓、タンバリンみたい)、アンクルン(竹のハンドベルみたい)、竹笛、クチェルなどです。


シンプルなメロディーとリズムにのって、一時間以上踊りが続きます。踊りには太鼓のリズムにより3種類くらいのバリエーションがあり、フォーメーションも馬と馬の一騎討ちや群舞など決まっています。
行事は朝10時から夜まで続きます、その間お香が焚かれ続けます。


馬にのっていくつかのフォーメーションで踊っていくこと一時間、踊り手に霊が入ります。
私がみたところでは、馬になっている人が多かった、口をずっと馬みたいに動かしたり、馬の(人形の)たてがみを、口で毛繕いしたり、
お水をこんな風に飲んでいました。


ちょっと見えにくいですがボールに顔を突っ込んで水を飲んでいます。
トランスに入ると、音楽と一心同体という感じで、太鼓の細かい音に体を刻み、どんどんその人じゃなくなっていく感じで見ていてぞぞっとしました。


この黒い服の人は、
トランスしてる踊り手の状態を把握し、いつ絶頂に達するかを見極めその後速やかにトランスを解き元に戻すという重要な役割を担っています。
踊り手の耳元でなにかをささやいたり、カオスになりそうな踊り手に手をおいて落ち着かせたり、会場から脱走する踊り手を追いかけて連れ戻したりしていました。脱走した踊り手は村の墓へ走っていってしまうので止めなければいけないそうです。


トランス状態に入ると、いろいろと要求する人がいます。
そこの女性をつれてこい、とか演奏者を若手に変えろとか。
今日は、太鼓をもっと自分達の方へ近づけろ、と言ったようで太鼓が舞台から前方へ移動されました。


黒い服の人が手をあげています。これは、この踊り手が今からフィニッシュするぞと楽団に指示を出しています。音楽のテンポがあがり、その音楽にあわせて踊り手が駆け回り、そのまま地面に倒れ失神しました。黒い服の人はじめ男たちがかけより5,6人がかりで腕の緊張をとき、トランス状態からその人を連れ戻します。時には獣のように鳴いたり、目を見開いてしまう人がいて、それでも黒い服の人は冷静に目をつぶらせ、トランスをといていました。
最後の一人までその行為がおわると、一旦休憩に入ります。休憩後はまた別の男性10数名が踊るという風に10:00~20:00までエンドレスで続きます。


この踊り手は赤ちゃん(生まれて5日の)を連れてくるよう要求したようです。ずっとじっと赤ちゃんを見ていました。
その後黒い服の人が何人かの踊り手をここに集め


握手させていました。

たくさんの屋台が並ぶ中休憩中はこれを食べました。

 


サテマドゥラ(マドゥラ地方の焼き鳥)です。ちなみに、サテマドゥラはこういう楽器でお客さんに知らせます。

ハナジョスは14:00に会場につき、ジャティランを2周とちょい見ました。最後の周を見ていて19:00過ぎ、あと30分ぐらいで、バロンガンというエンディングを迎えるだろうと思ったのですが、こどもが寝てしまったのと、いよいよ会場がヒートアップして、みな総立ちになっていたので寝ていては危険と考え、残念ながら退散することにしました。
ちなみにお昼間にバロンガンを写真にとっていました。出番まだまだで気のぬけまくりなバロンガン。でもきちんとお供え物がおかれています。これは水牛。水牛の場合体はこういうお米をいれるような編み袋を使います。

 

あさっても隣村であるそうです。用事がなければバロンガンだけでも見に行きたいのですが、ちょっと難しそう。

このジャティランという芸能は朝から夜まで続きますので、イスラム教の強い村では敬遠されがちです。(12:00,15:00,18:00,19:00と五回中四回のお祈り時間がかぶるため)ジャワ芸能色の強い村では今でもずっと受け継がれています。

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