ジャワの暮らし57

2013/01/17 過去のブログ(エキサイトブログ)より

帰国前夜、小さなワヤンの会を開きました。お祈りを終えた19:00過ぎ、近所の男の人がチェックの腰布を巻いて集まってきます。


ワヤンの会には揚げ物のほか、


ゆでバナナ、ピーナッツ、0:00にはバッミーという温麺を準備。
20:00ウヨンウヨンが始まります。


スモヨ村のガムランを借りています。以前はローフィの家にあって、ワヤン楽団が主に管理していましたが、村のクトプラ楽団に持っていかれてしまいました。小さな村に伝統芸能の楽団が2つあって、両者のパワーストラグルがもたらした結果のようです。話だけ聞いてると面白いです。こうして借りることはできるようで、ほっとしました。
スモヨ村のワヤン楽団タペ・ララスと、著名なダランであるキ・セノ楽団の仲間による演奏。
お客さんは家の前に敷かれたござや椅子に座ります。ガムランを聞きながらおしゃべりし、ジャワティを飲むくつろぎの夜。


ガムランを聞くとなぜか眠ってしまうこどもたち。寝室に移すとかえって起きてしまうこともあるんですよ。

 


ワヤンのはじまり。ダランはタクシー運転手のジョッブリッさん。
グンディン・カラウィタンというジョグジャカルタ様式の長い曲から始まります。ここはどこ王宮で誰々王がいて、というようなことを語っていきます。


ジョッブリッさんはワヤンが大好きなおじさん、仕事の合間に時々マルヨノさんに習っているそうで、今回ダランをすることに。観客は、村人の他、セノさん、ナナンさん、イプヌさん、マルヨノさん、トロさんなどなどジョグジャのダランたちも遊びに来てくれました。ナナンはワヤンを貸してくれたんですよ。みんなジョッブリッさんにアドバイスや突っ込みをバシバシいれながら、ワヤンは進んでいきます。
ストーリーもあったのですが、リンボアンやゴロゴロなど、お楽しみコーナーが主で、プシンデンも、ガムラン大好きヨソおじさんも、村の人も自分の好きな歌をかわりばんこに歌います。ガムランカラオケ大会にワヤンがちょっとある、というぐらいの雰囲気。これまたいいものですよ~。
アンクルンおじさんのクマッさんもご家族連れで来てくれました。
私がブンガワン・ソロを歌っているとクマッさんもマイクを持ち、デュエットになりました。
ゴロゴロタイムにはバッミーが出てきます、しばらくすると、ジャワに暮らしているお友だちのはなえさんが来てくれました。バントゥル県から結構な距離があるし、夜更けなのに来てくれて嬉しかった。インドネシアや日本での子育て、ごみ問題、いつ出来るんだろう下水道、日本の原発、ジャワの人づきあい、芸能についてなどなどおしゃべり。はなえさんは、いつかローフィのお母さんのタペ作りを見にまたスモヨ村に来ると言いました。
タペは、シンコンに米から作られるというラギをまぶし発酵させた伝統的なお菓子です。発酵しているので体にもいいし、バナナの葉にくるむのでごみもでない、丁寧な行程が必要で手間暇かかるけれど、我が子に毎日でも食べさせられると思える安全な食べものがあるのは嬉しい。作ってくれる人に感謝。安心で安全なたべものが手に入りやすくなったり、ごみや生活排水のことも進んでいけば、ジャワで子育てをするのがもっと安心になるのではないかな。

1:00頃にジョッブリッさんのワヤンが終演、1:30に今度はマルヨノがダランになりまたワヤンがはじまった。


人物が登場して無言で退場してあっという間に終演。もっと見たかった。
そこから3:00過ぎまで道路や、家の中でおしゃべり。
明るくなるのを待たずに男の人たちは帰宅。はなえさんには明るくなるまでいてもらいました。私も以前は夜遅くにバイクで走ることが多かったし、妖怪にはいたずらされたけれど人間には襲われなかった、恐ろしいことなんて滅多に起きないだろうと思っていたのですが、友人がバイクで襲われ刺されるという事件があって以来、身近に起きていなかっただけでそういう事件は毎日どこかで起きているのだと怖くなったのでした。被害にあった友人は男二人女一人のバイク二台で走っていて、バイクに乗った男二人に襲われました。今まで夜中バイクで走っても無事に来れたのは運がよかっただけなのかもしれない。十分気を付けないといけません。
明るくなるのに一時間もなかったのだけど、横になると一瞬で眠ってしまい、起きたらはなえさんはいなくって、携帯に家についたよメールが届いていました。寝落ちした、ごめんなさい・・・。

とうとう最後の朝。午後3時まで、
何をしてすごそうかな。

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